『クメールの明日』 カンボジアMoG 5日目

毎日の家路を帰る人たちの背中はどこか楽しげでもあり、どこか忙しさもあり・・
そんな忙しさがまだ着こなせていない人たちが道路を埋め尽くしているように見える・・
それでも人は走り続けて、誰かに従ってビルを建設しています。
愚かでもあの人を想って、手の中にある一本の手綱を大切に手繰り今日も生きている
はずなわけで、そんな人々の想いにどうも目がいってしまい気疲れてしまう。
ところで、KCとCKのオフィスはプノンペンのど真ん中に位置しており、トゥールスレーン虐殺博物館が徒歩2分程度のところにある。
ここはポルポト政権時代に2万人の無実の人たちが収容されて残虐な拷問を受けて殺された元高校だった場所です。生存者は7人だけという凄惨な現場でもあり、正直気持ち悪くなる。
余りにも気持ちがつらくなるけど、カンボジアの内戦から20年以上がたち人々に平穏は戻ったようでいて、いまでもカンボジアの人たちは思想の置き所や落ち着きどころを求めているように感じる。
そんなカンボジアでは、物価も給与もあがりながらドンドン拝金主義が跋扈しています。
多くのカンボジアの政府高官たちは中国の企業やマフィアと組みながら大金をもらう代わりに様々な利権を中国に売り渡しています。
例えば、面白いのが昼間にカンボジアでは市民はライトをつけて車やバイクを走らせると罰金になります。高官がライトをつけて、高官であることを示す目印にするそうなんです。
そして、道を空けさせるという感じ。また、下官や警察官たちは相変わらず、言われもない理由で取り締まりを行い賄賂をせしめてポケットにいれていきます。
色々な人間の思惑が交差するのが都市でもありますが、内戦の傷が完全にいえていないこの国で死んだ人たちに恥ずかしくない国になってほしいと願うばかり。