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事前授業・講座の一部を特別公開しています

Jun 1, 2008 17:30 - 20:30

「オトナの政治経済」第8回目

開催日時 2008年6月1日(Sun)17:30 - 20:30
料金 社会人:1,000円、学生:500円

募集は締め切りとなりました。

DETAIL
「オトナの政治経済」第8回目

今回は初のmixiで募集した外部の方々も参加しての授業となりました。
正直、「時事なんて誰も興味ねーよな・・」って思っていましたが予想外の反響に驚いたというのが僕の正直な感想です。
なんか、「あっ意外と社会問題に興味あるんだ!?」みたいな感じでしょうか。
しかし、1時間程度しかできなかったので日頃の長いと3時間くらをやっている状況と比較すると短かったですね。

せっかく遠出して参加してくれてた既存メンバーには本当に少し罪悪感がありました・・!まぁ次回に期待してくださいね。

さてところで、昨晩、家に帰宅したのは23時近くになっており、帰宅後ボーっとおもむろにチャンネルを回して、「中田英寿」の特別番組を見ていました。

そういえば先週土曜日だったか・・高橋克典がナビゲートとして「鳥になってみたらこんな感じだよ、世界は!」という趣旨の番組がやっていたよな・・

“世界モノ“が視聴率が稼げるということなんだろうけど、前みたいに欧州というよりかは若干”貧困国“を取り上げることが多くなったように思います。

中田へ個人的なの意見はさておき、番組が終了して適当にチャンネルを変えたら「あいのり」がやってました。<お~まだやっていたんだ、この番組・・>

今回のあいのりの舞台はベナン共和国。

ベナンは元フランスの植民地でその後1900年代に入ってからも社会主義に移行しようとして経済制裁を加えられたりと、不遇な時代が続いたのですが、番組では昼間に「奴隷船」が活発だった海岸沿いを参加者の皆で歩き、奴隷の悲惨さを憂いて「2度とこんなことがあってはならない」的な趣旨で厳粛に編集されていました。

その日の夜、なぜかベナン出身のゾマホン(元日本でのタレント)がホテル前かなんかで参加者の日本人に「歴史はわかるか?」と尋ねているシーンが映されていました。

「明治時代は何年だよぅ!?」「大正時代は?」「第2次大戦は?」矢継ぎ早に参加者の若者たちに語りかけていました。
その様子がとても、滑稽だったのは勿論なのですが、参加者の日本人の若者たちは本当に全員答えられなかったのには“?”でした。

自国について無知な彼らに対して、激高するゾマホン!
「そんな自分の国のこともわからなくてどうする?」「お前らに恋する資格なんてない」・・・と、いつもの彼の調子で若者たちをまくしたてていたわけです。

まぁ番組が狙ったシーンなのだろうから、それに乗せられたくは無いと思いながらも、僕自身この“脳天気な日本人の若者”たちの程度の低さに少しあきれてしまいました。
昼間、”奴隷の海岸“に行って「そんなことがあったんだね・・悲しい」と涙すら流して平和への思いを強くした彼らではあったが、その当日の夜のゾマホン談義により、「昼間の涙」の思想と”涙”の薄さを感じてしまう僕です。

国際化する社会の中で、高橋の番組で世界の広さに憧れを抱き貧困に興味をもってくれるのいいし、中田がトレンドになり国際協力がはやるのもいい、、だけどその潮流の思想の薄さというか、軽さみたいなもので本当に世界の問題は解決できるのか・・

貧困問題や国際問題は本当にそんな絶対的な“軽さ”では解決できないと思う。

多くの人たちの争いは、“金銭的”か“食料”の不平等により起きています。
宗教戦争というけれども実態は、“不平等“への反発で“宗教”という傘をかぶらされていることが多いです。
つまり、“お金”を中心とした経済の動きをメインに他にも多大な勉強をする必要があります。

ふとUNHCRの元topの緒方貞子さん(現JICA理事長)の言葉を思い出しました。学生がある講演会の質問の場で緒方さんにこう質問をしました。
「国際協力において活躍をしたい。世界のためになりたい!何から始めればいいでしょうか?現場に行って活動をしたいのです。」と熱く語る彼女に対して、緒方さんは非常に冷やかにこういました。

「あなたは学生でしょう!?貴方に今できることはとにかく勉強なさい。勉強をし続ければ必ずそれが人を助けるパワーになりますから、我慢強く勉強をしなさい。それが一番大事なことです。」

しっかりと“学ぶ“ことの重要性を改めて考えさせられた、一連のTV番組でした。VERY50の存在価値をもっと社会に高めて、質の深い人材をたくさん排出するお手伝いができればいいなと思った次第です。

さて、前置きが長くなりましたが下記に議事を記します。

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<韓国情勢>

07年の12月に当選したイ・ミョンバク大統領ですが、当選当時は国民の相当な期待を一身に受けて彗星の如く登場しました。
が、ここにきて“BSE問題”で国民の過去最大のデモ退陣要求デモなんかが繰り広げれられるほど人気が落ちてしまい、支持率20%台まで落ちてしまいました。

もともと、イ・ミョンバクは現代建設の社長をやったのちにソウル市長として実績を残してきた、いわゆる“実利主義”的な結果を重視するタイプの人です。
747政策(世界第7位の経済大国、4万ドルの国民所得、7%経済成長率)を掲げており、その経済政策手腕なんかが非常に期待されていました。
他にも、明治時代の日本の時のように“お雇い外国人”なんかを金融庁のtopにおいてみたりその政策は日本に比べると、非常に柔軟なものでした。

私自身も非常に期待していた大統領だったのですが、米国に訪問した際に「CEO大統領」なんて言われて調子に乗ってニコニコ顔で「米人が牛肉食べて大丈夫なのだから韓国人も大丈夫!」と言って国民に相談せずに調停を結んでしまったというのがそもそもの始まりです。

今後は、減税対策を来年に実施予定のものを早々に今年中にやるかもしれません。しかし、韓国の問題というのは、山積しており日本とはまた異なった問題がたくさんあるわけです。今後の韓国の動きに要注目です。

因みに、韓国については3月の時事講座で随分と時間をかけましたが隣国である韓国についてよく知っておくことは様々なチャンスをもたらしますので意識することをお勧めします。

<ラオス経済>

・米の価格暴騰により世界第1位の米の輸出大国(生産は6位)ですが、ここにきて規制をしいてきました。
米の価格暴騰への措置です。そうすると、米をどうやって確保するかというのが世界の問題になるわけです。
そこで、“バーツ経済圏”というものを見てみるとラオス・ミャンマー・カンボジアという隣国3カ国がバーツが使用できる経済圏です。
通貨が使えるということでタイの人材の流出は盛んに行われます。
今現在、タイの農業技術を持って隣国3カ国に大農園を気付きあげている状況です。この流れは“地主“や“荘園制度”を生み出し貧困につながることは見逃せません。
同時に農地の価格が高騰しています。カンボジアの土地を購入しようと思ったことがありましたが、ここ数年で2.3倍ほどに膨れ上がりました。
今後はラオスはタイ語とほぼ言葉が似ていることなどから農業技術を取りいれて土地の高騰が予測できます。

・もう一つラオスは東南アジアで唯一5カ国(中国・ミャンマー・ベトナム・カンボジア・タイ)と隣接している国です。
地理上の特徴からその国の国家繁栄戦略を講じるのは非常に重要な考え方。
同じように、北海道や九州、沖縄なんかも地理上の特徴から政策を考えると様々な面白い発見ができるでしょう。

<アフリカ経済>

鉱物や石油が豊富な最後の地・アフリカがここにきて注目されてきています。
自国で12億、10億と抱える中国・インドは早々にアフリカへの投資を始めていました。去年の一番お金を集めた国というのはナイジェリアでした。
これはエネルギーが豊富にとれるからです。
ここにきて、日本もエネルギー戦略を見据えアフリカに近づこうとしている訳です。
しかし、“借款“というのは過去に返されたことがほぼありません。
事実上の“贈与”なわけです。
そうであれば、既に出遅れている日本としては“借款”という形ではなく、気前よく“贈与”にして人をひも付きで送り込むということをしないといけないと思います。ある意味では千歳一隅のチャンスを見逃しました。
エネルギー関連やアフリカについては今後は商社戦略とともに今後の時事講座でも多く取り扱いたい思います。

<中国経済>

1日に8640億円が集まる中国。つまり年間315兆円。(日本は1年間で1兆円程度)当然ながら、バブルになり超インフレの状況。
銀行の平均金利が4%台だけど、食品価格の高騰は大豆などは150%程度まで来ている。つまり銀行の金利が追い付かない状況になっている。
これをどのように処理するのか中国は非常に難し局面にきている。
中国経済については次回でも、詳しくやります。

<米国経済>

サブプライムの影響でシティバンクなどが大打撃。
40兆円の資産を売りさばこうとするが、40兆円の値は崩れるはずで今後はシティが存続できるのかがカギ。
シティが潰れると、地銀もバタバタとつぶれていくはずなので、米国金融当局もさすがに潰さないか。
米国経済についても、詳細を次回実施します!

<皆へのお願い>

サブプライム問題については、大げさでなく10回くらいはこれまで説明をしてきました。今後新しく来る方は、サブプライム問題の仕組みを事前に自分で調べてから授業に臨んでください。時間省略とより高度な授業を展開したいからです。

以上

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募集は締め切りとなりました。