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Mar 30, 2008 17:30 - 20:30

「オトナの政治経済」総集編 1

開催日時 2008年3月30日(Sun)17:30 - 20:30
料金 1,000円(500円)、初回の人→500円(250円)

募集は締め切りとなりました。

DETAIL
27日の「オトナの政治経済」は結局大塚のいつもの文化創造館で実施しました。
今回はこれまで1~2回しか参加したことない人や全くの初参加者が対象に
行いました。いつものメンバーがいないにも関わらず合計15人の参加者がいました。

ここ最近、新しく参加をしてくれる人が増えて来たのは嬉しいことだったのですが、
初参加者の方がすでに4か月以上経過している「オトナの政治経済」に途中参加をするとすごく理解するのが難しいように感じていました。
受講する方も難しいし、講義する僕の方もかなり気を使って進行する必要があり大変でした。

そこで、今回の“総集編“を実施するにいたったわけです。
総集編を実施するにも、振り返るとGSを開始してから既に5年弱が経過して、更に新生GSを開始してから5か月間が経ちます。

この内容をギュッと凝縮して中身をお届けするのはかなり困難だし頭を悩ませました。

ところで、冷静に考えると僕の思想のベースにあるのはいつも「世界における日本」や「世界規模視点」でモノを考えることが完全に普通になっています。
それは日本国内におけるたいていの政治経済ニュースや企業戦略というのは世界との密接な関連性をなくしては語れないからです。

今回の総集編の第1回目は、僕の講義のベースになっている「グローバルゼーション」を選びました。
特に“人材戦略“という観点と”人材教育“という観点から各企業の動きなんかを少しづつ追いながら進めました。
不明な点などありましたら、メールをしてきてくれれば時間ある時にお知らせします。

最後に、昨日皆に伝えていた現代に必要な能力だと思うものを以下5点にまとめました。
それと、当日は述べませんでしたけどこれらの基礎力にプラスαの2つのツールを習得することをお勧めいたします。2つのツールは下記の5つの必要資質を最大限に生かしてくれるものだと思うので、ぜひ修練していきましょう!

<国際化する社会で必要な5つの必要資質>

1. 体力気力

2.人間力(人から愛される、信用される、行動力、ミスを恐れない)

3.分析力(論理力)

4.算数力(利益計算ができる人間)、

5.創造力(IT活用、新製品を生み出す人、閉塞感の打開)

  <2つのツール>

・英語力

・IT操作力

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<ニュースの見方>

・トヨタの鋼材の品種削減検討のニュースの解き方

①資源は誰が持っているのか?・・誰が世界で鉄のコントローラーなの?

②なぜ鉄が高くなっているのか?・・新興国の大開発による供給不足

③合理化を進めるとはどういうことか?・・溶鉱炉などの共有化により設備投資の解消

④値上げ幅を圧縮するとはどういうことか?・・

⑤鋼材の値上げに乗じて、なぜ企業がそこまで努力をして売価に転化しないわけ?


<国際化する世界~国境なき世界へ~>

・イオン、オンワード、ライオン、トヨタ、スズキなどの各業界の海外市場への積極進出 (日本国内の1.3億人から世界の63億人を相手にした商売へ)

・BPO(Business Process Outsoursing/Business Parts outsoursing)が今後の国の繁栄につながる。すなわち、英語ができる国民がいるかどうかが国の海外から企業をよべるかどうかのカギになってくる。(韓国のイ・ミョンバク大統領の戦略)

・M&Aの急増⇔日本のブルドッグソース防衛から見る国際評価とは
・サブプライムに端を発した国際金融論から見る日本経済への世界の評価

・国際化には、①.M&Aによるてっとり早い国際化、②.IT化による国際化の2種類ある。

<企業の国際化例示>

・ミタルと新日鉄の違い(ミタルは世界中の小さい工場をM&Aしてくる能力がある)

・ダイムラー、アストラゼネカなどのように本社を一番もうかって居る地域に国を問わず移動させちゃう。7割以上を海外売上を占める多くのトヨタをはじめとするメーカーも本当は本社を日本にこだわる必要はない。

・ドコモの国際化戦略は完全に失敗。すでに日本の携帯電話市場は豊穣しきっておりジリ貧の様相を呈しているが、今から国際化に向けて動くのは至難の業。ソニーとエリクソンの合併は国際企業戦略上、大きな成功例と言える。

・P&Gと花王の違い。→花王が世界化していたとしたらヘルシアは健康ブームのあおりを受けて数兆円の収入を見込めたと思う。国際化がしきれていない企業。

<業種により製品・サービスの国際化戦略>

・製品・サービスにより横断的にマネージできる人材と地域の文化に精通した人材(ローカル人)が必要な2パターンあるといえる。
自社の扱っている製品・サービスがどのようなものなのかをしっかりと把握することが求められる。これには、経営者・社員にもマーケット理論の考え方が求められる。

<日本企業の国際化の遅れと弊害>

1.トヨタ・GE・ネスレとの比較による外国人役員比率の低さは圧倒的
(ネスレの8分の1程度のトヨタの外国人役員)

2.経営者が考える各年代別に対しての期待している能力
←20代の若手には「異文化コミュニケーションと国際ビジネス交渉」の2点が圧倒的
  ←30代以降から経営分析、事業戦略構築などが求められる。
  ←このアンケートから、日本の年功序列方式が見て取れる。20代から経営発想を!

3.車の部品会社などは、田舎にある企業が多くいきなり、そこの会社の社員のおじさんが「明日から海外へいって工場長を頼むよ!」と言われる。慢性的な国際人材不足に悩み喘いている状況。中小企業の海外展開している会社、しようとしている会社の共通の悩みは「人材が不足している」ということ。

4.現地の外国人社員から見たときの日本会社のイメージは最悪。

中国を例にとると・・ソニーも松下も人気企業の下位
←社内では日本語を強要される。幹部にはどんなに頑張っても日本人のみ。
←現地人のやる気は低下する一方。

<世界の国際化への取り組み>

・各国の国際化への取り組みは凄い。英語のできなさや地形的に孤立しているという点において、韓国の国際化に見習うところは大きい。
イ・ミョンバク大統領は「英語ができないと国際競争に遅れる!」と明確に明言。

・北欧の企業は人口が1000万人以下のために自ずとマーケットを世界に目を向けないと産業が育たないという状況がそろっていた。各北欧企業の戦略を参考にせよ。

・ユニクロとH&M(ヘネス&モーリッツ)の国際戦略の違い

①.H&Mは欧州を中心に全世界に28カ国に1400店舗を展開
   
②06年には中近東(ドバイ・クウェート)にも店舗展開

③ユニクロ:約5000億円⇔H&M:約1兆円と売上2倍の差が出ている。

・インドの人材・・英語ができる、世界中に知的難民が多く流れる

・GEの人材マネージメント

・サムスン・・優秀な人材には3億円からの年収を与える。(日本では考えられない!)

・グーグルの世界標準化戦略

・世界の採用の統一化が求められる(JT,松下、旭硝子、三菱商事、マツダなど)

・カルロス・ゴーン、増田弥生さんなどの例

<日系企業の取り組み>

・リクルート、GE、IBM、ソニー、野村證券、日商岩井、マッキンゼーなどの事例

ENTRY

募集は締め切りとなりました。