MoGに参加した高校生や先生のリアルな声・現地で活動中の
MoGの様子・very50の活動などをお届けします。

「アクティブラーニングの未来を考える」世界Top10教師と考える未来の教育

10月29日銀座CHAIRSにて、very50と共にMoGを実践しているグローバルティーチャーベスト10授賞の高橋先生の初著書「世界で活躍できる13歳からの学び」出版を記念して、銀座ミライ会議を実施しました。
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テーマは”アクティブラーニング”。しかしいきなり、高橋先生の切り出しは「”アクティブラーニング”や”STEM教育”を無くしたい。」一体どういうことなのでしょうか。

今回は、学生や学校教師、会社員まで多種多様な業種の方々、総勢40名近くに参加いただいき、聞くだけでなく他の参加しと対話するまさに”アクティブラーニング”形式で、これからの教育のあり方について議論を交わしました。

高橋先生は”勉強”と”学び”を明確にわけて定義しています。勉強とは『一つの答えを求めて、一人で、やらされる』ものであるのに対して、学びとは『いくつも答えのある問いに対して、みんなで、主体的に取り組む』ことです。アクティブラーニングがアクティブスタディーングとは呼ばれないのも納得がいきます。これからの日本の教育には、この”学び”が必要であると、高橋先生は考えています。

しかし残念ながら、成功とか偏差値に縛られた今の日本では、”学び”はなかなか役には立ちません。いい大学に入るためには詰め込み型の”勉強”の方が圧倒的に効率がいいからです。そのため高校ではなかなかアクティブラーニングは浸透していないのが現実です。では日本の教育は全く世界から遅れているのでしょうか。
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高橋先生は、様々な世界の優秀な教師と交流してきた経験からも、決して日本の教育はそれほど悪いとは考えていません。むしろ世界の高校に比べ安く、教員の質や意欲も他の国に比べ高いと言います。つまりちょっとした体制や一人一人の意識の変化で、日本の教育レベルは劇的に変わることができるのです。

このあと参加者同士では、具体的にどのようなアクションを起こしていくのかなどにも議論が及びました。その中でも「教員同士がもっとお互いに教え合い、学び、周りを巻き込むことが重要だ」という意見や「一人の生徒に力を詰め込むのではなく、複数の生徒と能力を補い合っていけるような授業の形態を取り入れる」など、意識の変化が目に見えて伝わってきました。

高橋先生は「海外では”アクティブラーニング”や”STEM”なんてわざわざ言わない。だから日本からも”アクティブラーニング”や”STEM教育”を無くしたい。言わなくてもそれが普通であるくらい当たり前にしていきたい。」と語ってくれました。

very50も頑張ります。

以上銀座ミライ会議vol.4の報告でした。