MoGに参加した高校生や先生のリアルな声・現地で活動中の
MoGの様子・very50の活動などをお届けします。

『個人バングラMoG』~後半戦~

9/5~14の間、バングラデシュ・ダッカにてストリートチルドレンを支える団体「エクマットラ」ともとでマーケティング戦略の立案のために行って参りました!【後半戦】では、特に最終プレゼンの様子、そこまでに至るMoger達の道のり、バングラデシュのスラム街の様子をメインで紹介します。【前半戦】(https://goo.gl/7bAe8y)も合わせてご覧ください!

今回のミッションは「〜sympathyからempathyへ〜エクマットラの思いを世界中に届け、10年後、20年後も持続可能な基盤を作り上げること」です。ミッション達成の為、以下の通り目的別にチーム構成がされていました。

◆ハンディクラフトチーム(以下HC):ペン販売など既存のハンディクラフト事業でいかに適切なターゲットに届けられるかのPRマーケティング戦略の立案。そして、新規の商品開発のブランドコンセプトの明確化。バングラデシュの女性が1つでも多くの選択肢をもてる世界になるよう、より発展した事業を共感を呼びながら展開していくことが目的。

◆ファンドレイジングチーム(以下FR):団体の収入源の根幹となる寄付会員制度を開拓・拡充し、いかに持続的な寄付収入を増やせるかの戦略立案をすることが目的。

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【最終プレゼンに向けて】

最終日に向けてMoGer全員アクセル全開です。最後の3日はホテル内で過ごすことも多く、室内でのワークに集中します。今までインプットしてきた情報をいかにしてアウトプットできるかが大きな勝負どころといったところです。資料のストーリー構成・英語の言い回し・情報の整理・・・相手の立場に立って、限られた時間の中でいかにして効率よく「人に伝えられるか」を試行錯誤しながらも熟考します。作業の今回パートナーのエクマットラ含めスタッフ一同、前のめりワークに介入します。

そして、MoGの最大の特徴でもあるアクティブラーニング。リサーチやインタビューによってい得た情報をインプットすることはもちろん大切ですが、覚えたものをそのままこなしているだけでは想像力に限界があります。培った知識を角度を変えて見直してみたり、視野を広げサービスの変革したりなど、新しいものを生み出すにはクリエイティブな発想が不可欠となります。

そこでもちろん知識やアイディアをどんどん外に向け発信していくことが必要となっていくので、ディスカッション、ディベート、グループワーク、さらにはプレゼンテーションで「(適切な)相手に(的確に)伝える」ことが重要となります。基礎的ではありますがアウトプットすることによって「自身の理解も深まり」、「相手に伝える」という能力を養うことができるのです。

【最終プレゼンの日】

英語でのプレゼンの意思決定が直前にされたこともあり、前日はほぼ不眠の状態です。直前まで資料内容の精査に余念がなく一同若干緊張の表情です。プレゼンでは全メンバーが英語にて行います。

MoGer全員が自信に満ち溢れた表情で堂々とプレゼン発表をします。プレゼン発表を通してMoGerから学んだこと、それは「自信を持つ」ことの重要性。自信を持ってこそ成功のうれしさややりがいがより一層感じらます。そして、自信があるからこそ「失敗から学べる」のです。そして自信は周りへの大きなモチベーションとなり人から人へ伝染するのです。

最終的なプレゼン内容としては、HCチームはまずは、事業目的の明確化・イシューの提示・最終ゴールも可視化・新規事業の概要・ターゲット層の明確化・新規産業への着目理由をリサーチベースでプレゼンします。そして、消費者や共感してくれる人を惹きつける魅力・信念・哲学であるブランドコンセプトをあわせて発表します。「女性本来の自然な美しさを取り戻す。そして、どんな女性でも1人の女性として生きる権利・選択する権利がある」というバングラデシュの社会背景が大いに関係したものとなりました。それから、日本のマーケット調査を基に商品提案に挑みます。バングラデシュでは考えもしない商品の提案にはエクマットラスタッフ一同、興味津々でした。採取的には、提案商品の売り上げを出すために最も重要なPR戦略の具体案の提案をします。

続いてFRチームです。問題点の提起・最終目標・新しい寄付制度の確立を日本NPOの事例を参考にプレゼンです。いかにして、日本での事例がエクマットラに適応できるかがポイントとることをアピールと持続性のある団体になってもらうという当初のミッション通り、最終的には事業計画まで提出することが出来ました。

そして、プレゼンの締めくくりは力強いこの一言。

We hope these activities of EKMATTRA will be expanded; not only in Bangladesh, but also in Japan!
エクマットラの活動がバングラデシュだけではなく日本でも大きく広がりますように!

最終的には、パートナーの渡辺大樹さんをはじめエクマットラスタッフの方からはMoGerが全力で課題解決のために熱心にぶつかってきたこと・それに団体も大いに励まされたこと・そして今後も団体を一緒に作り上げて行きましょうとのありがたいお言葉をいただきました。

プレゼンテーション終了後は、バングラデシュの家庭料理を頂き、MoGerの表情も徐々に和らいでいきます。それぞれメンバー同士で労いの言葉を掛け合い、チームを取りまとめることの難しさ・アイディアを生み出すことの大変さ・・・たくさんのハードルの乗り越えたからこそ得ることのできた達成感をかみしめます。

【スラム街での様子】

一段落し、一同はオフィスから30分ほど車を走らせ、線路沿いに所在するスラム街へ赴きます。時代から取り残されてしまったかのようなスラム街。多くの場合、農村部などから仕事を求めて都市に流れてきた人が、労働力超過となったとき、行き場をなくした人々はそのまま都市周辺に住みつくことがあり、それがスラムと化すことがあります。

散らばるゴミの塊、そこら中に漂う悪臭、粗末な家々・・・それらは決して日本では見ることのない光景。私たちは、映画”スラムドッグミリオネア”を見ているわけでも”シティオブゴッド”の劇中に迷い込んだわけでもありません。映画でも小説でもない、現実として同じ人間がこの劣悪な環境で暮らしていう事実。こんな現実に直面し圧倒されていると・・・笑顔満面で近寄ってくるやたらに人懐っこい子供たち。もし、幸せが笑顔を運んでくるのだとしたら、本当の「幸せ」とは一体何なのか?自問自答してしまいます。彼らは可能性に満ち溢れた賢明な子供たちです。ただ1点だけ・・それは「人生を選ぶ」ことが出来ない状況にありうるということ。そんな子供たちが1つでも多くの権利をもてるよう日々命を削りながら奮闘している渡辺大樹さんはじめエクマットラには、心を動かされっぱなしです。スラム街での現実に直面し、より一層エクマットラの活動を支援したいと心から願いました。

 

そして、徘徊中に印象的な出来事が。ある中年女性が私たち団体に向かって何か大声で叫んでいます。現地の方に英語に通訳してもらうと躊躇せずに写真を撮る私たち団体に対して「私たちは見せ物ではない!写真を撮るなら金をよこせ!」と叫んでいたようでした。

バングラデシュで出会った人々は、笑顔が多くおちゃめで私たちをもてなしてくれる人がほとんどでした。それは、このような貧困が生んだ現実を忘れそうになるほど。事実、ダッカの人口約1,400万人のうち約28%、336万人が貧困層であるといわれています。そんな中、そういった光景を目の当たりにし、ふっと現実に戻された気分でした。濃厚な人との出会いで溢れた今回のバングラMoG。現地パートナー・エクマットラと全MoGerが注いだ功績によってより特別なかけがいのないものとなりました。

最終日まで走り抜けたMoGerの皆さん、本当にお疲れ様でした!皆さんの成長意欲、鋭い先見の目、柔軟な適応能力、英語力、リーダシップ、失敗を恐れない精神力、そしてなんといっても前向きさ。これからも世界を舞台に活躍していく皆さんの活躍に目が離せません。人をここまで動かし、本気でぶつかれる場所を提供することができるMoG。これからもこの素晴らしい機会を1人でも多くの皆様と共有することが出来れば幸せです。最後は宣伝にはなりますが(笑)次回12月にカンボジアでの2つのMoGの実施が決定したので、ご興味のある方はこちらまでご連絡ください。(info@very50.com)MoGの魅力をお伝えさせていただきます!

【高校生用MoG 】

PJ概要:カンボジア・シェムリアップにて、都市と農村の格差が拡大するこの国で雑貨販売を通して女性に安定した収入を供給する社会的企業”Rokhak”と共に、日本人向け商品開発に挑みます。(詳細:https://goo.gl/SCVqMe)

【大学生・社会人用MoG】

PJ概要:カンボジア・シェムリアップにて、芸術がすたれてしまったカンボジアでダンスを通して文化の再創造に取り組む社会的企業”NEW CAMBODIAN ARTIST”と共に、新しくオープンした専用スタジオの集客戦略立案に挑みます。(詳細:https://goo.gl/eqCPXi)

 

貴重な時間を割き、お読み下さいましてありがとうございました。今後ともvery50をよろしくお願いいたします!